突然肩が痛くなった?もしかしたら、それは肩腱板断裂かもしれません!
突然の肩の痛み、五十肩ではない!?
中年以上の方で、突然肩が痛くなった
という症状に悩んでいる人はいませんか?
40代以上で突然の肩の痛みを感じた場合、
「四十肩かな?」、「五十肩かも?」と思いますよね。
確かに、四十肩や五十肩は肩の痛みは何の前触れもなく、
突然肩が痛くなります。
でも、突然肩が痛くなったけど、
腕は痛みはあるけど挙げられる、
肩の関節の動く範囲が狭くなったというわけではない
という症状が起こることがあります。
これは、四十肩や五十肩と間違われやすいのですが、
前触れなく肩が痛くなる、でも腕は挙げられるという場合は
肩腱板断裂という病気の可能性があります。
肩腱板断裂の原因は何?
肩腱板断裂とは、
肩を安定させる腱板という4つの筋肉が
切れてしまった状態のことです。
肩を支える筋肉が切れてしまったために、
肩の痛みが生じているのです。
肩腱板断裂の原因は、怪我と老化の2つです。
転んだ時などに肩関節脱臼や肩鎖関節を脱臼する怪我をすると、
肩周囲の筋肉が過度に引っ張られて
肩腱板断裂を生じてしまいます。
もう1つの原因が老化です。
日常生活内でこれといった原因はないけれど、重いものを持つ、
スポーツをするなどの腕の上げ下ろしを長年にわたって
何度も繰り返すことで、少しずつ肩腱板がすり減っていきます。
さらに、年齢を重ねると、血液の流れが悪くなりますので、
肩腱板の細胞に必要な栄養や酸素が
十分に供給できなくなります。
そうすると、肩腱板の細胞が老化していき、
断裂するリスクが高まるのです。
長年の反復動作の蓄積と加齢による老化で、
肩腱板は怪我をしなくても、重いものを持ったり、
特別な動作をしなくても、突然断裂することがあります。
そのため、明らかな怪我以外の肩腱板断裂は40代以上、
特に60代が好発年齢であり、
左よりもよく使う右肩に多いという特徴があるのです。
肩腱板断裂の治療法は?
肩腱板断裂は、断裂した筋肉を元に戻すためには、
手術をするしかありません。
そのまま安静にしていても
断裂した部分がくっつくわけではないのです。
でも、肩腱板断裂の治療は手術療法だけではありません。
むしろ手術療法は最終手段になります。
肩腱板断裂の治療の第一選択は保存療法です。
安静にすること、三角巾で腕を吊って、
肩関節を動かさないようにすること、
スポーツや重労働は行わないことなどをしてきます。
さらに鎮痛剤を使って痛みを取り除いたり、
筋力訓練などの理学療法を行って、
肩関節をほかの筋肉で支えるようにする治療法もあります。
要は、断裂した部分をもとに戻すのではなく、
断裂したままでも痛みを軽減し、
日常生活を送れるようにするための治療法ですね。
これらの治療法を試して、
さらに炎症を抑えるためのステロイド注射などを行っても、
まったく痛みが取れないという場合のみ、
手術両方が適用となります。
四十肩や五十肩は放っておいても、
自然に治る場合もありますが、
肩腱板断裂は自然に治るのは難しいので、突然肩が痛くなったら、
早めに整形外科を受診するようにしましょう。