統合失調症は完治する?統合失調症の症状や原因について知りましょう。
統合失調症ってどんな病気?
統合失調症とはどんな病気でしょうか?
統合失調症とは、
脳の考えをまとめることができなくなってしまうために、
妄想や幻覚が出てきてしまう病気です。
統合失調症に対して、
「怖い病気」とか「話が通じなくなる病気」
「特殊な病気」というイメージを持っている人が
いると思いますが、統合失調症は100人に1人が発症する
とされていますので、決して珍しい病気ではないですし、
誰でも発症する可能性がある病気なのです。
統合失調症は発症直後の急性期は
陽性症状と呼ばれる幻覚や妄想が現れます。
「周囲の人がみんな、自分の悪口を言っている」とか
「誰かに見張られている」、
「自分に危害を加えようとしている」などですね。
また、急性期には不安や焦燥、
認知機能の低下も現れます。
認知機能の低下とは注意力や集中力の低下、計画や判断、
問題解決などの複雑な思考力などが低下することです。
急性期の後は、陰性症状が現れます。
陰性症状とは引きこもりや意欲の低下、
感覚鈍麻、無関心などの症状です。
統合失調症の原因は?
統合失調症の原因は、まだ明らかになっていません。
ただ、遺伝要素がとても大きいことがわかっています。
統合失調症の発症率は1%ですが、
両親の片方が統合失調症だと、発症リスクは10倍に、
両親ともに統合失調症だと発症リスクは
40倍にも高くなるのです。
また、妊娠中に感染症にかかったり、
出生時に低酸素になったりすると、
統合失調症の発症リスクがあがります。
これらの原因は
必ず統合失調症を発症するというわけではありません。
これらの要素に加えて、
統合失調症の引き金となるストレスが加わると、
統合失調症を発症するのです。
統合失調症はドーパミンが
脳内で過剰に分泌されてしまうことで
起こると考えられていますが、遺伝や妊娠・出生時のトラブルは
ドーパミン分泌されやすい脳を作り、
ストレスがきっかけでドーパミンが
たくさん分泌されるようになってしまうのです。
統合失調症って治るの?
統合失調症は、残念ながら完治することはありません。
でも、発症前と同じような生活を送ることは可能です。
「それなら治ったのでは?」と思うかもしれませんが、
統合失調症は再発のリスクが常に付きまとうのです。
統合失調症の治療を根気よく続け、
ようやく日常生活に戻れたと思い、油断してしまうと、
またすぐに再発する可能性があります。
そのため、統合失調症の人は、
治ったと思っても自己判断で治療を中断してはいけません。
日常生活に戻った後も、医師の指示に従って、
服薬や認知行動療法などを続けていく必要があるのです。
そして、それでも再発してしまったら、
すぐに精神科を受診して、治療をするようにしましょう。
いかに早く適切な治療をするかで、
統合失調症の予後は決まるのです。