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風疹から赤ちゃんを守ろう!先天性風疹症候群の予防にはワクチン接種が有効。




大流行中の風疹

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昨年の後半から、風疹が大流行しています。

国立感染症研究所の調査によると、
2013年の風疹患者数は5月22日現在で
7540人となっています。

2011年は378人、感染者数の多かった2012年でも
1年間で2392人ですので、2013年がいかに
風疹が流行しているかがわかると思います。

風疹患者は、東京や大阪、神奈川などの大都市圏が
多いのですが、少しずつ全国各地に広がりを見せていて
現在のところ風疹流行の収束は見えていません。

患者の年齢は、20代から40代前半が多く、
特に男性が多いのが特徴です。

この年代は、ちょうど結婚し子供を作る年代ですので
先天性風疹症候群を持った子供が生まれてくる
可能性が高くなります。

実際に、この半年で先天性風疹症候群の報告数は
10人にものぼっています。

先天性風疹症候群とは?

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先天性風疹症候群とは、妊娠している女性が
風疹にかかることによって、胎児に白内障や緑内障
先天性心疾患、難聴などの障害がでる先天性異常症です。

発生頻度は、妊娠3週までにかかると50%以上、
4~7週で35%、8~11週で18%、12~15週で8%と
なっています。

母体が風疹にかかる時期が、妊娠初期であれば
あるほど、胎児に影響が出る確率が上がるのです。

妊娠初期に風疹にかかると、
高確率で胎児へ悪影響が出るため、
その影響や危険性を説明した上で、
妊娠を継続するかどうかの判断する必要があります。

妊娠が判明した時の検査で、
風疹の抗体の有無も検査しますが、
妊婦の場合、風疹の抗体がないことがわかっても、
胎児への影響を考えて、
風疹ワクチンの摂取は行いません。

そのため、風疹の抗体がない妊婦は、
外出を控えるなどの予防法しかありません。

赤ちゃんを先天性風疹症候群から守るには

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風疹が大流行している現在、どうやったら胎児を
先天性風疹症候群から守ることができるのでしょう?

最も有効な予防策は、ワクチン接種です。

今回の流行拡大の要因、また先天性風疹症候群の
赤ちゃんの増加の要因として、親となる世代の人が
風疹の予防接種を受けていないことが挙げられます。

1979年から1987年生まれの人は、
ちょうど予防接種制度の変わり目の時期で、
風疹の予防接種を受けていない場合が多いのです。

そのため、妊娠を希望している女性は、
妊娠前に風疹の予防接種をしておく必要がありますし、
既に妊娠している人は、
その周囲の人がしっかり予防接種を受けて、
母体が風疹にかかるリスクを減らさなければいけません。

先天性風疹症候群のリスクが特に高いのは、
妊娠1~2ヶ月の時期です。

この時は、まだ妊娠に気づいていない可能性が高く、
風疹への注意も怠りがちです。

でも、風疹にかかってから、妊娠していたと気づいたら
その時点で既に胎児に悪影響が出ていて、
取り返しがつかない事態になっています。

そのため、赤ちゃんを守るためにも、周囲の大人が
予防接種を受けて、風疹を予防するようにしましょう。





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2013年6月28日 | カテゴリー:流行性疾患

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