女性の喫煙は、デメリットだらけ。いつまでに禁煙したら、長生きできる?
進まない女性の禁煙
タバコの害が明らかになって以降、
世界中で禁煙運動が盛んになり、
日本でも禁煙が推進されています。
たばこ産業の「平成24年全国たばこ喫煙者率調査」によると
日本の喫煙者は昭和40年以降、着実に減少しています。
男性の場合、昭和40年の喫煙率は82.3%だったのに対し、
平成24年には32.7%まで下がっています。
47年間で約50ポイントも低下しているんですね。
しかし、女性の場合、昭和40年の喫煙率は15.7%でしたが、
平成24年は10.4%とそれほど大きく変わっていません。
もともと、男性に比べて女性の喫煙率は低いというのも、
喫煙者が大きく減少しない一因かもしれませんが、
女性の社会進出によりストレスを感じる機会が増えたことも、
喫煙率が低下しない原因と指摘されています。
40歳までに禁煙できれば、長生きできる
喫煙が、がんや動脈硬化のリスクを高め、
寿命を短くするということは、
皆さん既にご存知だと思います。
では、長生きするためには、
喫煙者はいつまでに禁煙すれば良いのでしょう?
もちろん、答えは「今すぐ」ですが、
具体的な年齢も知りたいですよね。
イギリスの医学誌
「The Lancet」に発表された論文によると、
イギリスの女性約120万人を対象に追跡調査を行った結果、
成人してから死ぬまで喫煙を止めなかった人は、
非喫煙者に比べて平均寿命が11年短く、
40歳までに禁煙した人はそれよりも9年、
30歳までに禁煙した人は10年長生きできるということが
わかりました。
つまり、40歳までに禁煙すれば、
非喫煙者とそれほど寿命は変わらないということです。
これは、男性でも同様の結果が出たそうですよ。
ただ、この論文では40歳まで喫煙を続けた女性は、
非喫煙者に比べ、その後数十年のうちに死亡するリスクは、
1.2倍と大幅に高いため、
「40歳までなら、タバコを吸っても大丈夫」
と思わないようにと注意を促しています。
タバコには、ダイエット効果はありません
「禁煙すると太るから、タバコを止められない」
という女性もいると思います。
ですが、科学的な面から見ても、
タバコのダイエット効果には疑問が残ります。
喫煙で痩せるという人は、
タバコを成分で内臓の消化吸収機能が落ちているから
だと考えられます。
また、禁煙すると太るのは、
食事を美味しく感じるようになったからでしょう。
喫煙で痩せるのは、不健康な証拠です。
特に、タバコは皮膚の老化を早め、美容に悪いですので
決してキレイに痩せることはできません。
また、便秘解消に役立つ場合もあるようですが、
タバコの害と便秘解消のメリットを比べると、
明らかにタバコの害のほうが大きいですし、
便秘はほかの方法で解消できます。
そのため、「タバコのメリットはない」
と考えたほうが良いでしょう。
女性の喫煙は、不妊につながる
妊婦が喫煙すると、低体重の子供が生まれたり、
流産や早産の危険が高まりますが、
女性の喫煙は不妊の原因にもなります。
喫煙することで、女性ホルモンが低下するのです。
喫煙者は、非喫煙者に比べて、
妊娠能力が75%以下と言われていますし、
月経不順や無月経の率も高まります。
また、女性ホルモンが減少することで、
女性に多い骨粗しょう症のリスクも高くなりますので、
女性にとって喫煙は「百害あって一利なし」と考え、
できるだけ早く禁煙したほうが良いでしょう。