革新的な大発明!「STAP細胞」とは何か?「iPS細胞」の違いとは?
STAP細胞の発明
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの研究チームは
「体細胞の分化状態の記憶を消去し、
初期化する原理を発見」し、
STAP細胞の作成に成功したと発表しました。
このSTAP細胞は、
「ストレスを与えることで、多能精細胞を作成する手法」
で既に特許を出願しているそうで、
今後は再生医療への応用を目指した
国際的な知財競争激化することが予想されますので、
今回の特許がどのような形で認定されるかに
注目が集まっています。
STAP細胞って何だ?
大きなニュースになっているSTAP細胞ですが、
結局STAP細胞ってどんなものなのでしょう?
STAP細胞とは万能細胞のことです。
人間は、約60兆個の細胞からできていて、
細胞はそれぞれ皮膚や神経、内臓、筋肉、血液などを
構成しています。
当然ながら、これらの細胞はそれぞれの役割を果たすだけで
ほかの組織の代用はできません。
でも万能細胞は、皮膚や神経、血液、筋肉、骨など
体ののあらゆる組織の代わりになることのできる能力を
持っています。
つまりSTAP細胞は、
人間の体のあらゆる組織になることができる細胞なのです。
STAP細胞とiPS細胞の違い
万能細胞といえば、ノーベル賞を受賞した
山中教授が発明したiPS細胞がありますよね。
STAP細胞とiPS細胞の違いを比べてみましょう。
まずは、作り方です。
STAP細胞は弱酸性の溶液につけて
外部から刺激を与えることで作りますが、
iPS細胞は遺伝子操作をして作ります。
また作成期間は、STAP細胞は最短で2日なのに対し、
iPS細胞は2~3週間かかります。
次にメリットとデメリットです。
iPS細胞は遺伝子操作を行うため、
がん細胞化する可能性がありますが、
人の細胞でも実験成功しています。
それに対し、STAP細胞は外部からの刺激で作成するため、
がん化する可能性は低いのですが、
マウス実験が成功した段階で、
人の細胞に応用可能かはまだわかりません。
STAP細胞でできること
STAP細胞があると、どんなことができるのでしょう?
STAP細胞は万能細胞ですので、
体の様々な組織になることができます。
たとえば、「事故で足を切断してしまった」、
「肝硬変で肝臓の機能が衰えてしまった」、
「腎臓が機能しなくなり、透析を受けている」という場合
STAP細胞でそれぞれの組織を作って移植をすれば、
元通りになり、
健康な体になることができるかもしれないんです。
STAP細胞は、まだマウス実験が成功した段階ですが、
人間の細胞でもSTAP細胞が作成できれば、
再生医療が一気に進むことが期待されています。
イギリスのユニバーシティカレッジ・ロンドンの
メイソン教授は、
「最も単純でコストも安く、早い作成方法だ。
人の細胞でもできれば、
オーダーメード医療の実現につながるだろう。」と
述べています。
今後も、
このSTAP細胞のニュースに注目していきたいですね。