耐え難くのた打ち回るほどの痛みに襲われる群発頭痛について知りましょう。
群発頭痛とは?
脳腫瘍などの明らかな原因がない頭痛を一次頭痛と言いますが
一次頭痛は緊張型頭痛、片頭痛、
群発頭痛の3種類に分けることができます。
この中でも最も激しい頭痛が群発頭痛です。
緊張型頭痛や片頭痛と比べると、患者数が少ないので、
あまり聞いたことがない頭痛の種類かもしれませんね。
でも、この群発頭痛の痛みは、
「自殺したくなるほど」とまで言われる
とても激しいものです。
あまりの痛みに、壁に頭を打ちつけたり、
のた打ち回ったりする人もいるほどです。
群発頭痛は、ほぼ決まった時間に発作が起こり、
その発作は30分から数時間続きます。
そして、1~2ヶ月間はほぼ毎日頭痛が起こり、
年に1~2回の周期でその頭痛期間がやってきます。
群発頭痛の患者は、20~40代の働き盛りの男性に多く、
頭痛の発作が起こっている間は、
何もすることができないほどの痛みがあるため、
社会生活に支障をきたすことも珍しくありません。
群発頭痛の原因と症状
群発頭痛の原因は
まだ解明されていない部分も多いのですが、
三叉神経が関わっていて、
内頚動脈の炎症と血管の拡張によって、
激しい頭痛が引き起こされると考えられています。
ただ、群発頭痛の発作が引き起こされる誘因となるものは、
いくつかわかっています。
1つ目は季節の変わり目です。
春や秋口になると、
群発頭痛の発作が始まりやすいと言われています。
もう1つがアルコールです。
群発期、つまり群発頭痛が起こっている期間に飲酒をすると
ほぼ100%の確率で群発頭痛の発作が起こると
言われています。
ただ、非群発期だと
飲酒しても頭痛が起こることはありません。
群発頭痛の症状は、
「目の奥をえぐられるような痛み」が特徴で、
頭の片側だけに起こります。
また、痛みのあまりじっとしていることができず、
動き回ってのたうちまわる人も多いようです。
そのほか、目の充血や鼻水、鼻づまり、
流涙などを伴うこともあります。
群発頭痛の治療法は?
群発頭痛の治療は、薬物療法が基本ですが、
一般的な頭痛薬は効果がありませんので、
脳の血管拡張を抑えるペラパミルという薬と
抗てんかん薬が主に使われます。
また、慢性頭痛の治療に有効な
トリプタン製剤の皮下注射も用いられています。
また、タバコを吸う人は群発頭痛になりやすい
と言われていますので、禁煙すると良いでしょう。
群発頭痛は1000人に1人の割合で発症すると
言われています。
もし、耐え難い頭痛に毎日襲われているなら、
それは群発頭痛の可能性が高いですので、
早めに医療機関を受診して、
専門的な治療を受けるようにしてください。