どうしようもなく肛門がかゆい!それは肛門掻痒症かもしれません。
肛門掻痒症の原因は?
肛門がかゆくてかゆくて仕方がない!
こんな症状に悩まされている人はいませんか?
肛門周囲がかゆくなるなんて、恥ずかしくて
人に相談できずに悩んでいる人もいるでしょう。
もしかしたら、それは肛門掻痒症かもしれません。
肛門掻痒症とは、肛門周辺部にかゆみが出る病気の総称です。
肛門掻痒症のかゆみは、
入浴や就寝後など体が温まるとかゆみが強くなって、
無意識に肛門周囲をかきむしってしまいます。
そうすると、皮膚がただれたり、
赤く腫れたり、出血が起こります。
また、その状態が続いて慢性化すると、
皮膚が厚く硬くなったり、黒く色素沈着することもあるんです。
肛門掻痒症は原因不明のものもありますが、痔核や痔ろう、
直腸脱などが原因になることがあります。
また、下痢や便秘、分泌物や便が付着することでも
皮膚を刺激して皮膚炎を起こすことがありますし、
糖尿病や肝硬変が原因の場合もあります。
肛門掻痒症の患者割合は、
2:1で男性が多いという特徴がありますが、
なぜ男性が多いかは明らかになっていません。
ウォシュレットで肛門掻痒症に?
この肛門掻痒症になる人が、最近急増しているんです。
急増の原因は温水洗浄便座、つまりウォシュレットです。
ウォシュレットを使うと、皮膚が清潔になって、
肛門掻痒症になりにくいのでは?と思うかもしれません。
でも、実はその逆なんです。
ウォシュレットを多用すると、
必要以上に皮膚を洗うことになりますので、
必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
そうすると、皮膚のバリア機能が低下しますので、
ちょっとした刺激で皮膚炎を起こしてしまいます。
ウォシュレットだけでなく、入浴時にゴシゴシと洗ったり、
トイレットペーパーで強くこする場合も、
同様に肛門掻痒症の原因となりますので注意しましょう。
肛門掻痒症の治療法
肛門掻痒症かも?と思ったら、
恥ずかしがらずに肛門科や皮膚科を受診しましょう。
抗ヒスタミン薬やステロイド軟こうなどを使用すれば、
1週間から10日ほどで症状は改善します。
また、日常生活でも注意が必要です。
かゆみがある場合は、香辛料やコーヒー、
アルコールなどの刺激物は避けましょう。
そのような刺激物は皮膚炎の原因になりますし、
下痢を起こして症状を悪化させる可能性があります。
もちろん、便秘もいけませんので、
水分や食物繊維を多めに取るなど、便通は良くしておきましょう。
また、かゆいからといって、
必要以上にゴシゴシ洗うのは逆効果です。
また、石鹸は皮膚のバリア機能を弱めますので、
お湯で軽く洗う程度でOKです。
肛門掻痒症は、痔やポリープが隠れている場合がありますので、
きちんと医療機関を受診してくださいね。