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進化する脳梗塞治療法!脳梗塞は治療までのスピードが重要です。




脳梗塞は高齢者だけの病気ではない!

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脳梗塞は、高齢者の病気というイメージがあると思います。

脳梗塞の主な原因の1つには動脈硬化がありますので、
高齢になればなるほどそのリスクは高まります。

でも、脳梗塞は高齢者だけの病気ではないんです。

30代、40代でも脳梗塞を発症することがあります。

このように45歳以下の人が発症する脳梗塞を
若年性脳梗塞と呼びます。

若年性脳梗塞は、
一般的な高齢者の脳梗塞と原因が異なります。

若年性脳梗塞の原因は、もやもや病、奇異性脳塞栓症、
抗リン脂質抗体症候群、血管炎などです。

これらの病気になると、血栓ができやすくなるので、
血栓が脳の血管を塞いで脳梗塞を発症するんです。

ですから、高齢者でなく45歳以下であっても、
脳梗塞になる可能性があることを知って、
脳梗塞が発症したらできるだけ早くその症状に気づき、
適切な治療を受ける必要があります。

進化する脳梗塞治療

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一昔前は、脳梗塞を発症すると死亡したり、
命は助かっても重い後遺症が残るというのが常識でした。

なぜなら、脳梗塞の根本的な治療法が
確立されていなかったからです。

でも、ここ10年で脳梗塞の治療法は大きく進化しました。

血流を遮断している血栓を取り除く治療法が確立されたんです。

その治療法の1つ目は、t-PA治療法です。

t-PA治療法は血栓を溶かす薬剤を静脈に注入して、
血栓を溶かす治療法です。

この治療法で脳細胞が壊死する前に血栓を溶かすことができれば、
血流が再開し、脳細胞が壊死することはありませんので、
後遺症がなくなる、もしくは軽減することができるんです。

ただ、このt-PA治療法は発症から時間が経過して
脳細胞が死滅してしまってからでは意味がありませんし、
発症後時間が経ってから血栓溶解の薬剤を注入すると、
脳出血を起こすリスクが高まりますので、
発症後4時間半以内でないと適用になりません。

もう1つの治療法は血管内治療です。

これは、足のつけ根にある大腿静脈からカテーテルを挿入して、
脳の詰まっている血管まで通し、
血栓を吸引して取り除くという治療法です。

この血管内治療は、発症後8時間以内が適用となっています。

脳梗塞はFASTでチェック

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脳細胞が壊死する前に血栓を取り除くことができれば、
脳梗塞を発症しても後遺症なし、
もしくはごく軽いもので済みます。

でも、t-PA治療法は発症後4時間半、
血管内治療法は発症後8時間以内と
適応になる時間が限られています。

また、発症後できるだけ早く治療を開始した方が、
治療効果が高く、後遺症が残るリスクは低くなります。

ですから、脳梗塞は発症後
どれだけ早く発症に気づくことができるかがポイントなのです。

でも、医療職者でない限り、
脳梗塞に早く気づくことは難しいですよね。

でも、医療に詳しくない人でも、
簡単にできる脳梗塞チェック方法があります。

それは、FASTです。

FはFace、つまり顔の麻痺を見ます。

顔の片方が下がっている、力が入らなければ要注意です。

AはArm、腕の麻痺を見ます。

両腕を前方に伸ばして肩の高さまで上げて、
どちらか片方だけが落ちてくる場合は注意が必要です。

SはSpeech、言語障害の有無です。

ろれつが回らない、言葉がうまく出てこない場合は、
脳梗塞の可能性があります。

TはTimeで、顔の麻痺、腕の麻痺、言語障害の
いづれかが疑われる場合は、できるだけ早く受診しましょう。

顔の麻痺、腕の麻痺、言語障害は、
医療に詳しくない人でもすぐにわかりますよね。

脳梗塞はスピード勝負ですので、
少しでも脳梗塞の疑いがある場合は、
躊躇せずに医療機関を受診しましょう。





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2015年6月15日 | カテゴリー:健康全般

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