失神すると二次的被害も?失神の原因3つ!しっかりと知っておきましょう
失神の原因=起立性低血圧
日常生活の中で、突然意識を失ってバタンと倒れてしまう失神は、
脳への血流が6~8秒程度途絶えてしまったり、
最高血圧が60mmHg以下に低下したり、
脳への酸素供給量が20%低下すると起こります。
失神の原因はさまざまなものがありますが、
大きく3つに分類することができます。
1つ目の失神の原因は起立性低血圧です。
起立性低血圧は、急に起き上がったり、立ち上がったりした時に、
血圧が急激に低下する症状のことで、血圧の急激な低下により、
脳への血流が少なくなることで失神に至ります。
起立性低血圧は、利尿薬を過剰に内服したり、
長期臥床をしていたり、
脱水などので循環血液量が低下している場合や、
アジソン病や動脈硬化症、糖尿病、
パーキンソン病などの疾患を発症すると起こります。
また、抗うつ薬やα1ブロッカーという薬も起立性低血圧を起こし、
失神に至る元仁となることもあります。
失神の原因=心血管性失神
失神の原因の2つ目は、心血管性失神と呼ばれるものです。
心血管性失神は、
心臓の機能や血管に問題が発生することで起こる失神で、
大動脈弁狭窄症や肺塞栓症、
くも膜下出血などの疾患が原因となります。
心血管性失神は命にかかわる
重大な病気の症状として失神することが多く、
失神の原因が心血管性失神であった場合は、
1年後の突然死のリスクが18~33%もあり、
非常に危険なものと言えます。
失神の原因=反射性失神
失神の原因の3つ目は、反射性失神です。
これは、失神の原因でもっとも多いものですが、
迷走神経反射によって失神が起こるものです。
反射性失神の引き金になるものは、
長時間の起立や何らかの体の痛み、
怒りや予想外の視覚・聴覚の刺激、排便、排尿、咳、
くしゃみなどです。
これらの引き金は日常生活内で
たびたび起こりうるものですよね。
また、飲酒習慣や睡眠薬を使用している人は要注意です。
アルコールや睡眠薬は反射性失神を引き起こすリスクを
上げる要因なんです。
失神すると重大な2次被害も
心血管性失神は命にかかわるものですが、
起立性低血圧や反射性失神は
その原因自体が命にかかわるものではありません。
でも、起立性低血圧や反射性失神だからといって、
楽観視してはいけません。
これらの原因の失神でも
命を失うことにつながる可能性があるのです。
失神は突然起こります。
立った状態で起こることも珍しくありません。
立った状態で失神するとどうなるでしょう?
当然、バタンと倒れますよね。
失神して倒れると、受身を取ることができないので、
頭部を強打する可能性があります。
頭部を強打すれば、脳挫傷や外傷性くも膜下出血、
外傷性硬膜外出血などを引き起こし、
命の危機となる可能性が十分にあるんです。
失神して、その時は頭を打たず、すぐに意識が戻ったとしても、
早めに医療機関を受診して、失神の原因を特定し、
原因を取り除く治療を始めましょう。