長寿の秘訣を長野県に学ぼう!長寿のためには、予防が大切です。
日本一の長寿県=長野県
数年前までは、長寿県=沖縄県でしたが、
現在は長寿県=長野県です。
2013年2月に厚生労働省が発表した
2010年の都道府県別の平均寿命によると、
長野県は男性の平均寿命が80.88歳、
女性は87.12歳と男女共に全国1位でした。
長野県は、昔から長寿県だったわけではありません。
1965年のデータでは、
長野県は脳卒中の死亡率が全国1位でしたし、
男性の平均寿命は9位、女性の平均寿命は26位でした。
そのような県が、
なぜ現在は全国一番の長寿県となったのでしょう?
長野県が長寿県になった秘密
長野県は、海に面していない内陸の県です。
また、日本アルプスなど山に囲まれているため、
冬は雪が多いという特徴があります。
そのため、食品を保存する必要がありました。
食品を保存するためには、食塩を多く使いますので
長野県の食事には、塩辛いものが多かったのです。
このような生活習慣から、長野県は高血圧患者が多く
脳卒中の死亡率が高かったと考えられます。
このような習慣を変えたのが、
1945年に長野県に赴任した若月医師です。
若月医師は、長野県特有の食生活に着目し、
予防医学の普及に努めました。
減塩すれば、死亡率が下がることや医療費が安くなることを
農村を周って住民に説明していき、
健康維持のためには予防が重要であることの認識が
少しずつ広がっていきました。
それに伴い、保健師による健康指導や
生活習慣病予防の講習会も開かれるようになりましたし、
1959年には長野県の佐久病院が、
全国に先駆けて全村民の集団検診を行いました。
若月医師の取り組みがきっかけとなり、
県全体が「健康のための予防」に動き出したのです。
そして、この動きが21世紀になり実を結び始め、
長寿県=長野県になったと考えられます。
また、長野県は1日当たりの
野菜の摂取量が379gと全国トップで、
リンゴやブドウなどの果物の摂取量が多いことも、
長寿の秘訣と考えられています。
長寿のためには、予防が必須
最近になって、生活習慣病や
メタボリックシンドロームは、心臓病や脳卒中、
がんなどの直接的な原因になることがわかり、
国全体をあげて「生活習慣病予防」や
「メタボ予防」運動が始まっています。
長野県のここ50~60年の取り組みを見ると、
長寿のためには、いかに予防が大切かがわかると思います。
健康維持のための予防活動は、
減塩対策だけではありません。
高カロリーのものを控えて、
野菜や果物などをたくさん食べるようにすることや、
運動習慣をつけること、
過度の飲酒や喫煙を止めることなどがあります。
長野県の例を見習って、
長寿のための予防活動を心がけましょう。