睡眠不足は、早死の確率を上げる?睡眠不足の影響を知り、良質の睡眠をとるようにしよう。
睡眠時間が短い日本人
2009年に経済協力開発機構が18カ国を対象に
行った調査によると、日本の平均睡眠時間は7時間50分で
18カ国中17位と非常に短いことがわかりました。
睡眠時間が7時間50分というと、
「十分じゃないか?」と思う人も多いでしょうが、
これはあくまで日本人の平均です。
30代以上の場合、
平均睡眠時間が7時間以下の割合は85%で、
日本人の約半数が6時間以下の睡眠時間という
データもあります。
理想の睡眠時間は、7時間30分と言われていますので
日本人のほとんどが睡眠不足ということになります。
睡眠不足の影響
睡眠不足になると、頭が働かず、
集中力や判断力が低下しますよね。
これは、仕事の作業効率が低下するだけでなく、
車の運転時には、重大事故を引き起こしかねません。
また、睡眠不足が続くと、
脳の満腹中枢に悪影響を及ぼすことがわかっています。
5時間睡眠の人は8時間睡眠の人より食べる量が
多いというデータがあります。
これは、睡眠不足により、満腹中枢がうまく働かず、
食べる量が多くなるためです。
食べる量が増えるということは、
肥満やメタボリックシンドロームに
なりやすいということですよね。
さらに、睡眠中は起きているときよりも
心拍数が下がります。
心拍数が下がると、血圧も低下します。
睡眠時間が短い人は、血圧が高い状態が長く続くことになり
高血圧になりやすいのです。
高血圧が長く続くと、
血管壁に負担をかけますので、
動脈硬化になってしまいます。
睡眠不足の影響は、これだけではありません。
カナダのラバル大学と
アメリカのウィスコンシン大学の研究チームによると、
睡眠不足は、うつ病や糖尿病など86もの病気にかかる
リスクを高め、早死する確率も高まるそうです。
良質な睡眠をとるために
睡眠不足が身体に悪いとわかっていても、
仕事や家事、育児に忙しく、
なかなか睡眠時間を確保できないのが現状ですよね。
短い睡眠時間の中で、睡眠不足を解消するためには、
良質な睡眠をとる必要があります。
良質な睡眠をとるためのポイントをご紹介します。
1つ目は、自分に合った寝具を選ぶことです。
枕の高さやマットレスの硬さは、
睡眠の質に大きな影響を及ぼします。
最近は、寝具の種類も増え、
オーダーメイドで寝具を作る人もいますので、
自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
2つ目が、室内の環境を整えることです。
寝る前には、室内の温度や照明の調整をしましょう。
また、遮光・遮音カーテンを使っても良いですね。
3つ目が、寝る前にリラックスする時間を作ることです。
頭が冴えたままでは、寝つきが悪くなります。
寝る前にハーブティーを飲む、ゆっくり入浴する、
ストレッチするなど自分に合ったリラックス方法を
見つけてください。
寝る前のコーヒーや紅茶は、カフェインが含まれていて
睡眠を妨げますので、控えましょう。