片頭痛を放っておくと脳過敏症候群に?片頭痛と脳過敏症候群の関係を知りましょう。
片頭痛の原因は何?
片頭痛に悩む人は日本に1000万人近くいると言われています。
片頭痛はなぜ起こるか知っていますか?
人間はストレスを感じると、そのストレスに対抗しようとして、
ノルアドレナリンが分泌されると同時に交感神経が優位になり、
脳内の血管が収縮します。
その後、反動で一気に血管が拡張して、
脳の血流が増え、さらに血管が広がります。
脳の血管周辺には三叉神経という神経が分布していますが、
血管が拡張したことで三叉神経を圧迫して刺激しますので、
痛みが生じるのです。
片頭痛はあくまで一時的なもので、
ずっと痛みがあるというわけではありませんが、
頻回に片頭痛が起こるのは苦痛ですから、
早めに治療をしておく必要があります。
片頭痛を放っておくと?
では、片頭痛を放っておくとどうなるのでしょうか?
片頭痛は放っておいても、命に関わるものではありませんので、
「たかが片頭痛だし」と思って放っておく人も多いと思います。
確かに、
片頭痛はすぐに命に関わる病気というわけではありません。
でも、片頭痛を放っておくと
脳過敏症候群に移行することになります。
片頭痛は、三叉神経を刺激して起こるものだと説明しましたよね。
神経を刺激するということは、その神経が興奮している状態です。
片頭痛を放っておくと、
三叉神経が興奮している時間が長くなるということになりますね。
そうすると、脳の三叉神経はちょっとしたことでも
すぐに興奮するようになり、
今までなら片頭痛が起こらないような刺激にでも、
三叉神経が興奮して痛みが生じるようになるのです。
そして、片頭痛の回数が頻回になり、
さらに痛みがひどくなり、痛みの期間も長くなります。
さらに、症状は痛みだけではなくそのほかの耳鳴りやめまい、
頭重感、不眠などの症状が現れるようになります。
この状態まで発展すると、
片頭痛ではなく脳過敏症候群と呼ぶようになります。
脳過敏症候群はめまいや耳鳴り、
不眠などの症状が現れますので、
日常生活を送るのが困難になることもありますし、
物忘れが激しくなったり、
イライラして攻撃的になったりすることもあるのです。
脳過敏症候群になる前に適切な治療を
片頭痛を放っておくと脳過敏症候群になる可能性があります。
脳過敏症候群になると、
日常生活を送るのが難しい場合もありますので、
片頭痛の人は脳過敏症候群になるのを予防しなければいけません。
脳過敏症候群になるのを予防するためには、
片頭痛の適切な治療を受けることです。
片頭痛は片頭痛のきっかけとなるストレスを取り除くことや
規則正しい生活を送ることも大切ですが、
それだけでは不十分ですので、
「片頭痛で辛いな」と思ったら、
早めに頭痛外来や内科を受診するようにしましょう。
たかが片頭痛で受診するの?と思うかもしれませんが、
片頭痛で受診しても何の問題もありません。
片頭痛はトリプタン製剤がよく効きますし、
そのほかの薬剤を用いることで、
片頭痛の症状を抑えることは可能です。
たかが片頭痛と思わずに脳過敏症候群に移行する前に、
早めに片頭痛の治療を開始しましょう。