「夜間頻尿」は寿命が縮む?夜間頻尿の原因について知りましょう。
夜中に頻回にトイレに行くと寿命が縮む?
あなたは、夜中に何度かトイレに行く習慣はありませんか?
年齢を重ねると、トイレが近くなりますので、
50歳以上の方で、就寝中に1度トイレに行くことは
そんなに珍しいことではありません。
でも、2回、3回とトイレに起きるのは、
ちょっと問題があるんです。
その問題とは、寿命が縮むことです。
北欧で高齢者を4年間追跡調査したところ、
夜間頻尿(就寝中に3回以上トイレに行く)の人は、
そうではない人に比べて、
2倍も多く死亡していたことがわかったんです。
つまり、夜間に何度もトイレに起きる人は
寿命が縮んでしまうということです。
これは、睡眠不足によるストレスによって、
生活習慣病が進行し、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるため
ではないかと考えられます。
また、高齢者の場合は眠い中で歩くと転倒しやすいですし、
転倒すると骨折するリスクが大きくなります。
高齢者が骨折すると、寝たきりになって、
死亡リスクが高まりますので、
夜間にトイレに行くと転倒しやすいということも
夜間頻尿と寿命の関係に関わっているのかもしれませんね。
夜間頻尿の原因は?
夜間頻尿の原因は主に3つに分けられます。
多尿と膀胱容量の減少、睡眠障害の3つです。
多尿とはその文字通り、尿の量が多くなることです。
尿量が多いため、何度もトイレに起きてしまうのです。
多尿の原因は、寝る前に水分を取りすぎたことです。
特に、カフェインが入っているものやアルコールなど
利尿作用のあるものを大量に飲むと、尿量が多くなります。
そのほか、高血圧やうっ血性心不全、
腎機能障害などの病気でも多尿になります。
2つ目の原因の膀胱容量の減少ですが、
これは膀胱内に溜めておける尿量が少なくなることです。
そのため、頻回にトイレに行って排尿しなければいけないのです。
この膀胱容量の減少は、前立腺炎や膀胱炎、
過活動膀胱などが原因となります。
3つ目の原因は睡眠障害です。
これは眠りが浅いため、
ぐっすり眠っている場合は気づかないような少しの尿意でも、
気になってしまい、トイレに頻回に行くことになるのです。
早めの対策が必要!
夜間頻尿は寿命が縮みますので、早めの対策が必要になります。
夜間頻尿の原因を3つご紹介しましたが、
水分を取りすぎたことでの多尿以外は、
病気が原因であることがお分かりいただけたと思います。
夜間頻尿を放っておくと、ただそれだけで寿命が縮むだけでなく、
原因となっている病気が進行して、
そちらが原因で命を落としたり、
QOLが低下することもあるんです。
ですから、前日の夜に特に水分を多く取っていないのに、
夜間頻尿が続くという場合は、早めに医療機関を受診して、
原因となる病気を治療するようにしましょう。
「高齢だからトイレに頻回に起きるのは仕方がない」と諦めずに、
早めに対策をして下さいね。