はしかが流行中!予防接種を受けたのにはしかに感染するのはなぜ?
はしかが流行しているのはなぜ?
日本で関西を中心にはしかが流行しています。
8月中旬に幕張メッセで海外アーティストのコンサートに
参加した男性がはしかを発症したことをきっかけとして、
少しずつはしかの感染者が増えているんです。
関西空港では職員を中心にはしかの感染が広がっていて、
2016年の累計感染者数は130人となっています。
なぜ、はしかはこんなに感染が広がるのでしょうか?
はしかが流行しているのは、
麻疹ウイルスの感染力が非常に強いからです。
はしかは結核と同様に空気感染を起こします。
麻疹ウイルスは非常に小さいので、
空気中を漂って移動することができます。
さらに、普通のマスクでは
麻疹ウイルスを吸い込むのを防ぐことはできません。
麻疹ウイルスを完全にシャットアウトするためには、
医療用のN95マスクが必要なのです。
さらに、感染力が非常に強いため、
はしかは簡単に流行してしまうのです。
はしかの予防接種を受けたのに感染?
はしかは簡単に流行する感染症ですが、
みなさんは子どもの頃にはしかの予防接種を
受けたと思います。
「予防接種をすれば、はしかに感染しなくなるのでは?」
と疑問に思いますよね。
確かにそうです。はしかの予防接種を受ければ、
抗体を獲得できますので、
基本的にははしかに感染しません。
でも、「基本的には感染しない」だけで、例外はあるのです。
はしかの予防接種をすると、
大部分は抗体を獲得できますが、
少数の人は抗体を獲得できないのです。
1回の接種で抗体を獲得できるのは95~98%とされています。
残りの2~5%は1回の予防接種では
抗体を獲得できないのです。
そのため、
現在ははしかの予防接種は2回接種になっています。
そうすると、ほぼ間違いなく抗体を獲得できるからです。
でも、はしかの予防接種を
1回しかしていない世代があります。
それが、現在の26~39歳の世代です。
この世代ははしかの予防接種は
1回とされていた世代ですので、
はしかの抗体を持っていない人が一定数いるのです。
実際に関西空港ではしかに感染した職員は
20~30代が多いとされています。
また、はしかの抗体を獲得しても、
ずっとその抗体が有効というわけではなく、
人によっては年齢と共に
予防効果が弱くなっていくこともあります。
今からでもはしかの予防接種は受けたほうが良いかも
もし、あなたが26~39歳の世代という場合は、
今からでもはしかの予防接種を受けたほうが
良いかもしれません。
特に、これから妊娠を希望する人や家族に妊娠をしている人、
妊娠を希望する人がいる場合は、
予防接種を受けておいた方が安心です。
はしかの予防接種は5000円前後で受けることができます。
風疹も一緒の予防接種の場合は1万円前後となります。
少し高いですが、それでもはしかになるリスクを考えると、
予防接種を受けておいて損はないでしょう。
はしかに感染した場合、
あなたがはしかの症状に苦しむだけでなく、
周囲の人に感染させるリスクがあります。
そのリスクを考え、
自分と周囲の人の健康を守るためと考えたら、
予防接種は受けておいて損はないと思いますよ。