便利で人気のカット野菜。でも実は、危険で栄養がないって本当?
需要急増中のカット野菜
スーパーに行くと、野菜売り場に新鮮な野菜と並んで
袋詰めにされた「カット野菜」が売っていますよね。
また、コンビニなどで売られている
プラスチックのカップに入ったサラダも
「カット野菜」の一種と言えるでしょう。
このカット野菜の需要が最近
急増していることを知っていますか?
健康志向の中で、
「健康のために、野菜を積極的に食べたい!」という人が
増えています。
でも、忙しいとなかなか自炊する時間がなかったり、
野菜を買っても一人暮らしだと全部使い切れないまま
ダメにしてしまうという人が多いんです。
そのような中で、既にカットされているので、
すぐに使えて、使いきりサイズのカット野菜は、
大人気なんです。
また、天候などで野菜が高騰している時でも、
カット野菜の値段は安定しているのも、人気の一因です。
簡単、便利、手軽、安いことが、
時代の流れにマッチして、
カット野菜の需要を伸ばしていると考えられます。
カット野菜は危険?
自宅で野菜を切って、放置しておくと、
すぐに萎びてしまいますよね。
でも、スーパーで売っているカット野菜は、
シャキシャキ新鮮のままです。
私たちは、「お店で売っている野菜=新鮮」
と思っていますが、ちょっと考えてみると、
なぜカットした後も長時間鮮度を保っているのか
不思議だと思いませんか?
その秘密は、カット野菜の製造過程にあります。
製造工場で野菜をカットした後に、殺菌のために、
次亜塩素酸ナトリウムの消毒液で
何度も消毒をしているんです。
最終工程の段階で、
次亜塩素酸ナトリウムを落とすために、
水洗いをしていますが、野菜の断面から染み込んだものは
水洗いでは落とせません。
次亜塩素酸ナトリウムは、プールの消毒剤や
ノロウイルスの消毒に使われている薬品です。
この次亜塩素酸ナトリウムは、胃酸と反応すると、
発がん性物質を発生させると言われています。
水道水の消毒にも使われていますので、ごく少量であれば
それほど気にする必要はないと思いますが、
それでもあまり積極的には取りたくない物質です。
カット野菜の栄養は?
では、カット野菜の栄養はどうなのでしょう?
上記でもご説明しましたが、カット野菜の製造過程では
カット後に何度も殺菌をして、水洗いをします。
そうすると、当然ながら、カットした断面から
野菜の栄養分は水に流れてしまいます。
カット野菜の栄養分は、
通常の野菜の30~50%程度と言われています。
栄養分の中でも、
水溶性のビタミン類(ビタミンCなど)やカリウムは
その損失が大きいと思われます。
普通の野菜に比べて、安全性にも問題があり、
栄養分も少ないカット野菜ですが、
便利で手軽に野菜を取れることには変わりありません。
自炊時には、できるだけ普通の野菜を使うようにして、
カット野菜は「忙しい時」限定にして使うようにすると
良いでしょう。