インフルエンザの流行シーズン。インフルエンザ予防には咳エチケットが重要です。
インフルエンザの流行入りの決め方は?
インフルエンザが本格的に流行していて、
全国各地で「流行入り」が宣言され始めています。
厚生労働省では、全国に約5000の
インフルエンザ定点医療機関を定めていて、
そこを受診したインフルエンザ患者数を把握しています。
インフルエンザ定点医療機関で1週間に
インフルエンザと診断した患者数の平均値が
1.0以上になると流行開始の目安となります。
また、10.0以上になると「注意報レベル」、
30.0以上になると「警報レベル」と定めています。
定点医療機関で、
1週間にインフルエンザの患者が1人出れば「流行開始」、
10人出れば「注意報」、
30人出れば「警報」というわけですね。
1月10日現在、東京都や神奈川県、
埼玉県などの関東地区だけでなく、
北海道や福井県、京都府、宮崎県、兵庫県、三重県など
全国各地で「流行入り」が宣言されていて、
北海道や秋田県、静岡県、群馬県、香川県、長崎県などでは、
「注意報レベル」を超えた地域も出てきています。
タミフル耐性ウイルスが検出
インフルエンザの特効薬といえば、タミフルですよね。
タミフルは、
インフルエンザ発症後48時間以内に服薬すれば、
体内でのウイルスの増殖を抑制して、
重症化を防いで治癒を早めてくれる薬です。
ところが、インフルエンザウイルスの中に、
このタミフルが効かない「タミフル耐性ウイルス」が
出てきていることがわかりました。
2009年に「新型インフルエンザ」が
全国各地で流行したことを覚えていますか?
この新型インフルエンザはH1N1型ウイルスですが、
札幌市内においてH1N1型の中でタミフル耐性ウイルスが
相次いで検出されたのです。
このタミフル耐性ウイルスは、
タミフルは効き目がありませんが、
ほかのインフルエンザ薬であるリレンザやイナビルには
耐性が認められていませんので、札幌保健所は
「タミフルが効きにくい際は違う薬を選んでほしい」と
注意を呼びかけています。
タミフル耐性ウイルスが出現した原因には、
医師の指示に従わず、自己判断でタミフルの服用を
途中で止めてしまったことが考えられます。
服用を途中で止めてしまうと、その薬剤に耐性を持つ
菌やウイルスが出現しやすくなってしまいます。
そのため、タミフルに限らず、医師に処方された薬は用法、
用量を守って服用しなければいけません。
咳エチケットの徹底を!
インフルエンザ予防といえば、手洗いやうがい、
マスクの着用などが主流ですよね。
この予防法は、自分がインフルエンザに
感染しないようにするためのものです。
自分が感染していても、
周囲の人のための予防法は咳エチケットが重要です。
ウイルス保有者が咳をすると、
その咳で大量のウイルスがウイルスが排出されます。
そのウイルスを周囲の人が吸い込むことで、
感染が広がっていきますので、
咳エチケットでウイルスを撒き散らさないようにしましょう。
咳エチケットは、「人と接する時はマスクを着用する」、
「咳をする時は、口と鼻をティッシュで覆い、
使ったティッシュはすぐに捨てる」、
「咳をする時は、顔をそむけ、人から離れるようにする」
などです。
このような細かい気遣いが、
インフルエンザの流行拡大を防ぎ、周囲の人を守ります。
自分自身のための予防の大切ですが、
周囲の人のための予防法も実践しましょう。