平熱36℃前後で低体温に区分されます。免疫力低下や老化原因にも。生活様式を見直す事も大切です。
平熱36℃では低すぎる
自分の平熱が何度だか知っていますか?
健康に暮らす多くの人は、風邪をひいて熱っぽい時にしか
検温をしないのではないでしょうか。
正常な平熱は36.2~3℃ぐらい、となんとなく
思っている人が多いのですが、健康な人の平熱としては
36.5~37.1℃程度が正常とされます。
36℃前後の人は「低体温」に区分されてしまうのです。
低体温は生活様式にも問題が
現代は、低体温の人が増えています。
交通手段や家電などが発達して、その分、
生活の中での運動量が減少しています。
運動量が減れば筋肉量も減り、生み出される熱量も
減少して体温が下がっているのです。
それに加え、エアコンを導入した生活によって、
汗をかきにくく体温調節の機能も低下しています。
夏場も冬場も、室内は適温に調節されているので、
屋外との温度差が大きく、出入りを繰り返しているうちに
自律神経に乱れが生じ、体温調節がうまくいかなくなってきます。
この傾向は、生まれた時から冷暖房の完備されている
若い世代に強く見られます。
また、入浴時に湯船にゆっくりとつからず、シャワーだけで
済ましてしまうのも、低体温になりやすい要因の一つです。
夏は低体温になりやすく、体調不良の原因に
人間の身体は、暑いと感じれば血管を拡張させて
血流を増やし、体内の熱を逃がそうとします。
逆に、寒いと感じると、体内の熱を逃がさないよう、
血管を収縮させるのですが、エアコンのきいた室内と温度差が激しい屋外とを
行き来していると、自律神経の機能が低下し、
血管の拡張・収縮が正しく行われなくなります。
それに加えて、夏場は、エアコンのききすぎ、
冷たいものや水分の摂り過ぎで身体を実際に冷やしているので、
冬と比べても低体温になりやすいのです。
低体温の人は、汗腺機能も低下していますので、
急激な気温の上昇に身体が対応できません。
熱中症にかかりやすいという傾向もあります。
夏に体調を崩しやすい人は、低体温気味なのかもしれませんので、
一度、きちんと平熱を調べてみましょう。
体温1℃の低下で免疫力は30%低下
体温が低くなると、体内では様々な悪影響を受けています。
血流が悪くなり免疫力が落ちて、様々な病気にかかりやすくなります。
基礎代謝の低下は、細胞の生まれ変わるサイクルが遅くなって
老化の原因となったり、内臓脂肪がつきやすくなることで
メタボリック症候群の原因となったりします。
身体を冷やさないよう用心するのと同時に、エアコンを利用する場合は
外気との差が少ない温度設定を心がけたり、入浴やウォーキングなどで
しっかり汗をかくようにして、身体の持つ温度調節機能を
低下させないことが重要です。