冬は血圧が上がりやすい!冬は脳卒中や心筋梗塞に注意しましょう。
冬に血圧が上がりやすい理由は?
冬は血圧が上がりやすい季節です。
冬の血圧は夏に比べると、
収縮期血圧(上の血圧)が8~9mmHg、
拡張期血圧(下の血圧)が5mmHg くらい
高くなると言われているんです。
なぜ、冬は血圧が上がりやすくなるんでしょう?
冬に血圧が上がる理由の1つ目は、気温が下がるからです。
気温が下がれば、血管が収縮します。
血管が収縮すると血管は細くなりますよね。
細い血管と太い血管を同じ量の血液が流れたら、
どちらが血管壁に圧力がかかると思いますか?
もちろん、細い血管のほうにより高い圧力がかかります。
だから、気温が下がると、血圧が高くなるんです。
冬に血圧が上がる理由の2つ目は、体重の増加です。
これは、すべての人に当てはまるわけではありませんが、
夏よりも冬に体重が増えるという人は多いと思います。
夏は暑さで食欲が落ちますが、
冬に食欲が落ちるという人は少ないですし、
冬は寒さで運動量が落ちますので、冬は体重が増えやすいんです。
体重が1キロ増えると、血圧は約2mmHg も上がると言われています。
気温が下がること、体重が増えることという理由があるため、
冬は血圧が上がりやすいんですね。
冬は血圧変動による突然死が多い
「冬が終わって春が来れば、
また血圧は下がるから、それほど問題ないのでは?」
と思うかもしれません。
でも、冬の間だけでも血圧が高めになるのは、危険なんです。
血圧が高い状態が続くと、
それだけ血管壁に圧力がかかることになります。
そうすると、動脈硬化が進んでしまうんです。
動脈硬化は、脳卒中や心筋梗塞の原因ですよね。
実際に冬は突然死が多く、
冬は心筋梗塞や脳卒中の発生リスクが
2割ほど高くなることがわかっています。
冬の高血圧は、放っておいてはいけないんです。
入浴時は要注意!
冬は血圧が上がりやすいですが、
特に注意したい場面は入浴時です。
入浴は、寒い脱衣所から温かい湯船へと
温度変化が激しいですよね。
温度変化が激しいと、それだけ血圧が乱高下しやすいんです。
この温度変化による血圧の乱高下をヒートショックと言います。
血圧が急上昇すれば、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まり、
急降下すれば脳貧血による意識障害のリスクがあります。
元々、冬で血圧が高めなのに、
それに加えて血圧が乱高下するのは、本当に危険です。
特に、高齢者は血圧が急上昇しやすいので要注意です。
冬の入浴は体を温めようと温度が高めのお湯に
ゆっくり入ろうと思うかもしれませんが、
体への影響を考えると42度以下のお湯に
5~7分程度にしておいたほうが良いでしょう。
外出時はしっかり防寒を
また、外出する時も温度差の影響を受けやすいので注意しましょう。
暖房が効いた温かい部屋の中から、寒い屋外へ出ると、
その温度差で突然血圧が上昇するんです。
そのため屋外に出る時は、ちょっと近所に外出する時でも、
郵便受けに郵便を取りに行くだけでも、
しっかり防寒対策をして外出するようにしてください。
そして、日ごろの血圧コントロールも大切です。
冬は忘年会や新年会など飲酒の機会も多く、
おつまみなどで塩分も過剰摂取しやすいんです。
お酒は適量、塩分は控え目の食生活を心がけましょう。
また、高血圧で治療をしている人は、医師の指示通りの服薬を守り
毎日の血圧測定を欠かさずに、
血圧コントロールをしていきましょう。