鳥インフルエンザの日本への上陸の可能性は?自分でできる予防策から始めよう
中国で猛威をふるう鳥インフルエンザ
3月31日に、人への鳥インフルエンザの感染が確認されて以降、
中国での鳥インフルエンザの患者数は増え続け、
4月24日の時点では感染者が100人以上、
死者は20人を超えていて、
上海を中心に中国の沿岸部で猛威をふるっています。
もともと鳥インフルエンザは、
その名のとおり鳥類間での感染のみで、
鳥から人への感染はほとんどないのですが、
今回中国で流行している鳥インフルエンザ(H7N9型)は、
遺伝子が変化し、
人へ感染しやすくなったものと考えられています。
WHOでは、現時点では人から人への感染は根拠のないこと
と否定的な見解を述べていますが、
今後ウイルスの遺伝子が変異して、
人から人へ感染しやすくなることも十分に考えられます。
日本に鳥インフルエンザが上陸する可能性は?
4月24日には、
台湾で鳥インフルエンザ(H7N9型)の感染者が出ました。
中国本土以外では初めてのことです。
この台湾人の患者は、中国江蘇省でウイルスに感染し、
台湾に戻ってから発症したと考えられます。
では、日本へ鳥インフルエンザが
上陸する可能性はあるのでしょうか?
2002年にSARSが流行した時は、
空港でサーモグラフィを用いての体温測定などを行い、
水際対策を行いましたが、
鳥インフルエンザの場合は、
この空港での水際対策はあまり効果的ではありません。
台湾での患者確認例のように、中国本土で感染し、
潜伏期間のうちに日本へ入国する可能性があるからです。
潜伏期間ですと、発症していませんので、
空港でのチェックで感染しているかどうかを
見分けることはできません。
さらに、
中国から日本への年間旅行者数は100万人以上、
日本から中国への旅行者数は300万人以上と
驚くほど多くの人が日本と中国を行き来しています。
そのため、中国で流行している鳥インフルエンザ(H7N9型)が、
日本でも猛威をふるう可能性は十分にあると考えられるのです。
鳥インフルエンザを予防するためには
WHOは、タミフルやリレンザなどの
抗インフルエンザ薬が有効との見解を示していますが、
中国では実際に鳥インフルエンザの治療に
使われた例はないとのことです。
また、ワクチンの開発にも取り組んでいるそうですが、
製造されるには少なくとも半年以上かかります。
では、今後日本に鳥インフルエンザが上陸した場合、
どのような予防対策をとれば良いのでしょうか?
鳥インフルエンザの予防法は、
通常のインフルエンザの予防法と同じです。
●手洗いやうがいをしっかり行うこと
●外出時にはマスクを着用すること
●人混みは避けること
などですね。
また、もし咳や発熱などの疑わしい症状が出た場合は、
早めに医療機関を受診し、検査するようにしましょう。