骨粗しょう症を悪化させる栄養素や食習慣を、しっかり知りましょう。
ナトリウムはカルシウムを減らす?
骨粗しょう症を防ぐためには、
カルシウムをしっかり取ることが重要です。
また、カルシウムの吸収を助けるために、
ビタミンDやビタミンCを一緒に取ると良いのですが、
このことは皆さんご存知かもしれませんね。
では、逆に骨粗しょう症を進行させてしまう食生活とは
どんなものなのでしょう?
予防に有効な食生活だけではなく、
悪化させる食生活・栄養素を知っておくことで、
骨粗しょう症予防の効果を
さらにアップさせることができます。
骨粗しょう症を進行させる食生活は、塩分が多い食事です。
日本人は世界的に見て塩分摂取量が多いと言われています。
厚生労働省による1日の塩分摂取量の目標量は、
成人男性で8.0g未満、成人女性で7.0g未満です。
でも、日本人の平均塩分摂取量は
1日10.4gとなっていますので、
日本人は塩分を取りすぎているのです。
塩分を取りすぎると、
体内のナトリウム濃度を調節しようとして、
ナトリウムを尿から排泄しようとします。
ナトリウムを排泄する時にはカルシウムが使われますので、
塩分を取りすぎると、
カルシウムも一緒に排泄されることになり、
カルシウム不足になってしまいます。
そのため、骨粗しょう症を予防するためには、
塩分を控えめにした食事に変更するようにしましょう。
リンはカルシウムの吸収を阻害
骨粗しょう症に悪い食事は、リンの過剰摂取です。
リンは適量であれば、
体内のカルシウムの適正な利用に
欠かすことができない栄養素です。
でも、過剰に摂取すると、副甲状腺ホルモンの働きで、
骨に貯蔵されていたカルシウムが溶け出しやすくなり、
溶け出したカルシウムが腎臓や血管壁に沈着してしまい、
骨粗しょう症が進行してしまうのです。
通常の食事をしていれば、
リンの過剰摂取の心配はほぼありませんが、
ソーセージやハムなどの加工食品やインスタント食品には
リンが多量に含まれていますので、
加工食品やインスタント食品は控えめにしましょう。
アルコールは適量で
お酒の飲みすぎも、骨粗しょう症には良くありません。
アルコールには利尿作用がありますので、
お酒を飲みすぎると、せっかく摂取したカルシウムが
尿と一緒に排出されてしまいますので注意が必要です。
また、アルコールの飲みすぎて、肝臓の機能が低下すると、
カルシウムの吸収を助けるビタミンDの代謝障害が起こり、
カルシウムの吸収効率が一気に低下して、
カルシウム不足になることもあります。
適量であれば、アルコールは骨への影響は
ほとんどないとされていますので、
お酒は適量を守るようにしてくださいね。
骨粗しょう症を予防するには
カルシウムを摂取することも大切ですが、
塩分を控えめにすること、リンは取り過ぎないようにすること、
アルコールは適量を守ることも大切です。
これらのことを守って、
骨粗しょう症を予防していきましょう!